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幼児への砂糖を控えた方が良い理由sugar refrain

なぜ幼児には砂糖を
控えた方が良いのか

小児歯科

子育てをする上で「2歳半から3歳くらいまでは、幼児になるべく砂糖を与えない方が良い」と聞いたことのある方は多いのではないでしょうか。これには、お子さんの一生涯の健康にも関わる理由があります。

ここでは特に『虫歯予防』の観点から、幼少期に摂取する砂糖を控えた方が良い理由についてご説明します。

世界的にも問題視されている幼少期の砂糖摂取量

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AHA(米国心臓協会)では、1日の添加砂糖は2歳〜18歳は25g以下、2歳未満は一切控えるべきとの声明を出しています。これは偏った貧しい食生活が肥満や高血圧、心疾患などと関連するがんや虫歯のリスクを増大させることが分かっているからです。

また、WHO(世界保健機関)による「成人及び児童の糖類摂取量」についてのガイドラインでは、成人及び児童の1日当たりの遊離糖類の摂取量をエネルギー総摂取量の10%未満に減らすことを推奨しており、さらに5%(1日25g/ティースプーン6杯分)程度に抑えることができれば、更に健康効果が高まるとしています。

砂糖の摂取量の
目安について

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上記のように、少なくとも2歳頃まで、できれば3歳頃までは全身の健康や虫歯予防のためにも砂糖は極力控え、3歳以降も1日当たりの砂糖摂取量は25g以下を目指すと良いと考えられ
ます。

幼児期の間食には、成長のためのエネルギーを満たす補食の目的もありますので、適切な間食を行うことは必要です。
ただし、プリンには砂糖16g、ショートケーキ100g当たりには砂糖29g、コーラ500mlには砂糖55gと、市販されているものには多量の砂糖が含まれていることも多いため、目標の砂糖摂取量を超えないように間食に何を与えるのか管理することが大切です。

「砂糖」以外にも気を
つけたい“糖分”

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虫歯の原因となる菌は、お口の中の食べかすなどに含まれる糖をエサとして増殖します。実はこのエサとなる糖は「砂糖」だけではなく、パンやご飯、果物などの「ブドウ糖(グルコース)」や、清涼飲料や菓子類などの「果糖(フルクトース)」なども含まれます。

砂糖は、虫歯菌を歯面に強固に付着させる土台をつくり、より虫歯の進行を促す役割を担うことから、糖の中でも特に注意が必要とされています。しかし、虫歯リスクを抑えてしっかりと予防するには、砂糖だけでなく砂糖以外の“糖分”の摂り方にも気を配ることが必要となります。

キシリトールについて

一生の虫歯リスクが
2歳半頃までに決まる?

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人が「虫歯になりやすいか、なりにくいか」という虫歯リスクは、2歳半頃までに決まることが分かっています。
生まれたばかりの赤ちゃんの口の中には、虫歯菌(ミュータンス菌)は存在していませんが、主に母親や父親(保育者)から子どもへと感染し、そして虫歯菌の感染が決定してしまうのが、歯の萌出直後となる2歳半頃までなのです。

歯面に定着する細菌にも善玉菌(S.sanguis菌)と悪玉菌(mutans菌)があり、乳歯が生える時期に口の中に悪玉菌が少なく、砂糖摂取頻度と摂取量が少なければ善玉菌が歯面に定着することが分かっています。
また、一旦定着した悪玉菌は機械的な清掃などによって完全に取り除くことはできず、口の中の細菌のバランス(割合)は基本的に一生変わりません

そのため、生後半年~おおよそ3歳までの間に虫歯になりにくい環境をつくっておけば、一生涯にわたり虫歯リスクを抑えることにつながるというわけです。

乳歯の虫歯が永久歯に
与える影響

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徳島大学歯学部予防歯科学のある調査では、乳歯がう蝕(虫歯)にかかっていたかどうかが、その後の永久歯のう蝕の発病に比較的大きな影響を及ぼすと考えられるとの報告があります。

また、岡山大学歯学部小児歯科学のある研究では、小児を対象としたう蝕指数の推移を経年的に調査しており、3歳時のう蝕が将来的なう蝕に影響を与えるとして、乳幼児期からのう蝕予防の重要性を示唆しています。

このように、乳歯が虫歯だった場合、永久歯も虫歯になりやすいことが分かっています。「乳歯は生え変わるから虫歯になってもいい」と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、お口の中の虫歯菌は歯が生え変わっても居座ると考えられるため、お子さんの永久歯を守るためにも、乳歯が虫歯にならないように注意が必要です。
乳歯は永久歯の歯並びにも影響しますので、もし乳歯が虫歯になった場合には放置せず、なるべく早めに治療することをおすすめします。

虫歯治療について

幼児期に虫歯リスクを
抑えるポイント

噛み与えをしない・お箸
などを共有しない
食べ物をあらかじめ噛んでから赤ちゃんに与えたり、食事でお箸やスプーンを共有したりする時などに、唾液などを介して虫歯菌が赤ちゃんにうつるとされています。
大切なスキンシップという面からも、すべての感染経路を完全に遮断するのは現実的ではありませんので、少なくとも1歳半~2歳半頃までは噛み与えをしないこと、お子さんの口に入れる食器は保護者の物とは別にすることから始めてみてはいかがでしょうか。
保護者自身もキレイな
口腔環境を整える
虫歯菌の感染経路の基本となる周囲の大人が、虫歯のない・細菌の少ない良好な口腔環境を整えることが重要です。
少なくとも子どもが1歳になるまでには、歯科医院で保護者の方の虫歯治療を済ませ、その後は定期的に検診や歯のクリーニングを受けるようにしましょう。
ご自身の歯の健康寿命を延ばすためにも大切な習慣となります。

まとめ

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お子さんの将来の健康を見据えて虫歯を予防していくには、砂糖をはじめ糖分を多く含んだ飲食物を3歳まではなるべく控えること。そして保護者自身もお口の状態を清潔に保ち、親子で虫歯菌の少ない口腔環境をキープしていくことが大切です。

千里丘駅から徒歩2分の歯医者・あきら歯科では、お子さんの年齢や成長段階、お口の状態に合わせた虫歯予防ケアや生活習慣などのアドバイスもしております。お子さんの一生涯にわたる健康を守るためにも、ぜひお気軽にご相談ください。

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